2021年10月08日
徒然日記 39
半月板の損傷
溜池山王駅から六本木に向かうと左手にインターコンチネンタルホテルが見える。その大道りを挟んで向かい側にその喫茶店はある。私は、大分以前からこの店を愛用していた。
はじめの頃は、ママとふたりの女性があくせくとして働いていたが、思いがけなくママに孫が生まれた。その店は、ママのご主人が老後の趣味として作った。店の地下は、バーになっている。そのバーをお嬢さんが経営していた。もうママも孫ができるのを諦めていた矢先に、ママは“おばあちゃま”という称号を与えられた。
ちょうどその頃、彼女は、腕の骨を折ってしまった。亡くした夫の夢を守るつもりで働いていたのだろうが、事故を期に引退を決めた。
それから何年か経つ。今、店には、ママの夫が設計して名付けたこの店を大切に保とうとしているマスターがいる。マスターは、ママの夫が開業して以来の知り合いで、大手珈琲メーカーの店舗開発、営業コンサルティング分野のプロである。珈琲のことはもちろん、珈琲店の出店に関しての知識を持つプロ中のプロと言ってもいい。
店は、土曜日、日曜日と休むが、彼は忙しそうである。あちらこちらから声がかかる。珈琲店の店舗経営から、珈琲全般にいたるまでの講師としての顔がもうひとつあるからだ。たまに、店まで来てノート片手に教えを乞う若者たちを何度も私は見かけている。
珈琲が旨いのは、彼の経歴から考えると当たり前かも知れない。しかし、赤坂に来たら寄ってみるといい。店内には、いつでもお腹が“キュー”となる香りが漂っている。「僕は、今までにこんなに美味いカレー食ったことがない」「私は、赤坂でここのカレーが一番だと思う」と、言わせるくらい美味しいカレーを出す。
話はちょっと逸れるが、森谷敏夫教授が書かれた『京大の筋肉3』に「寿命を延ばす食と運動」という項がある。そこに、テロメアのことが書かれている。要約してみよう。
テロメアとは、人間の体は約37兆の細胞ででき、細胞分裂を繰り返している。細胞の中の核に、染色体という遺伝子があり、そこの両端にテロメアがある。テロメアは、細胞分裂の時、毎回ロウソクのように少しずつ短くなっていく。あと何年生きられるかは、テロメアの長さでわかり、テロメアが全部なくなると、細胞は自己死する。つまり、細胞分裂ができなくなるのだ。
そして、4870人を対象に調査すると、珈琲の摂取量が多い人ほどテロメアが長く、細胞が若返っているといえるらしい。
話を元に戻そう!今、マスターがやっている仕事は、珈琲でまずお客さんを若返らすこと、そして、昔その多くが薬とされてきたスパイスを使ったカレーで、お客さんを健康に導いているともいえる。
彼は、スポーツマンで小学生から高校までサッカー少年だった。高校時代に股関節靭帯断裂を起こし、サッカーを諦めなければならなかった。
今、マスターは、趣味で休みが取れるとテニスに熱中している。先日、日曜に「今日は、テニスに行くのをやめる」と彼が言うと、奥方から「ぜひ行ってくださいな」と言葉を返され、悩んでいた。もうひとつの悩みは、右膝の半月板がなくなってきたらしく、テニスをすると膝が痛い!森谷先生の筋電メディカルEMSで治すように薦めてみましょうか?