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筋電メディカル徒然日記

2022年05月06日

徒然日記 67
「残念!」は、言い飽きた!

今、このブログを書こうとした時、ちょうど私のスマホにメールが届いた。何を書こうかと思案していたところだったので、中身を覗いてみた。宛先は、私がドラムを担当させてもらっているバンド仲間へのCCメールだった。なにせ、メールをくれた奴は、小学校からの友人で、そのバンドのリードギターを担当している。ふたりが一番の年上で76歳、平均年齢は、もしかすると72歳以上になるかも知れない。老人音楽集団なのだ!
 
平均年齢が72歳を超えているなど、恐ろしい限りで、やれギターを肩にかけていたために肩の骨が折れたとか、指がベースのコードの形のまま動かなくなったとか、信じられないことが起こる。しかし、誰も辞める気は無い!みんな私と同じで、月に一度の音合わせでも運動不足の解消、認知症予防に役立つと思っているのだろう。
「次にこの曲をやろう!」と譜面を渡され、次回の音合わせに恥ずかしい思いをしないように何回も個人練習を積んで来る。私も週2度知り合いのスタジオを借りて各3時間の練習に励む。個人練習は、ひとりで黙々とやるから3時間はかなりの運動量になる。しかし、楽しいのだ!一度も聴いたことのない曲やコンビニで聴いたことがあるかなぁ~!程度の曲もひと月後には、ある程度ひけないと皆に迷惑がかかる。
老人は「やってもいいし、やらなくてもいい」は、イケナイのだ!「やらなくてもいい」と言えば「やらない」から。
 
リードギターからのメールの件名には「残念なお知らせ」と書かれてある。
「各位、今年のマリーナでの夏のイベントを確認していましたが、現段階では開催の予定はないとのことでした。(今後、コロナが急速に解決方向になれば可能性はあるとは思いますが・・・)  ヒマ爺」
 
コロナが感染拡大する前の年までは、8月の最終土曜日に葉山マリーナの会員たちが、陸揚げされたヨットをどけて広場を造り、クラブハウスのテラスを舞台として夏のパーティーを開催していた。会員がホストになりバーベキューや焼きそばなどの料理を作る。食べ放題、飲み放題で、女性1000円、男性2000円と安い!ただし我々の演奏は聴かなければならないシステム!毎夏200名以上は集まってくれる。1度来てくれた人は、よほど楽しかったらしく「この夏やるんだったら、呼んでな」と言ってくれる。
今年なければ3年も開催休止が続くことになる。今年なければ、また1歳年をとる。でもバンドさえあれば気兼ねなく音合わせが出来るから楽しいのだ。
 
またメールが来た。今度は、キーボードからだった。
「曲名は先月と同じですが♪天使のささやき♫は、無しになりました」と書かれている。「天使のささやき」は、1974年にスリー・ディグリーズが歌って大ヒットした曲で、ちょっとした意味がある。それは、寒い地域で条件が揃った時にだけ見られるダイヤモンドダストのことをいうそうだ!私は、この曲が大好きなのだ。なぜ辞めたかはわからないが、とても残念だ!
 
老人には、共通の楽しみを分かち合う友、共通の趣味を持つ友が必要だと思う。楽しみが有れば、家に籠らず躰も動かし、その目的の為に元気でいようと頑張る!加齢を乗り越える力は、ここにあるのかも知れない!

高松市菊池寛記念館名誉館長
文藝春秋社友
菊池 夏樹