FAQ

一問一答


筋電メディカル® 提唱者 森谷敏夫の一問一答


筋電メディカル®について、さまざまな質問を受けます。
答える人はもちろん、EMS開発の第一人者である京都大学名誉教授の森谷敏夫です。
ご質問、お問合せは、
よりお願いします。
 

Q とても多く寄せられている質問
「筋電メディカル®EMS」は、なぜ効くの?

人間の筋肉は、微量な電流で動いているのです。

よくある普通のEMSは、電気のプラスとマイナスを交互に使って筋肉を刺激しているのです!筋肉は、初めに強くたたく(刺激する)のが効果的なので、これではだめなんです。

私は、プラスとマイナスで同時に筋肉を刺激します。プラスとマイナスを同時に流しながら効果を上げる方法を私は、考えついたのです!同時刺激がミソなんですね。片方ずつじゃなくて両方いっぺんにね!だから、効くんですよ!

今ね、この私の新しい方法を、特許申請中なんですよ。


Q 整形外科のお医者様からの質問
 (EMSを併用した筋力トレーニングについて)

EMSを併用した筋力トレーニングについて、どのようにお考えでしょうか。

筋トレにおけるEMSの効果は期待できます!
それは、EMSにより筋肥大を起こすことができるからです。
ただし他動的な運動促進のため、運動神経の動員様式や興奮水準への効果は期待できませんが、筋肥大することで筋力はアップするので、効果があるといえます。


Q 整形外科のお医者様からの質問
 (体幹筋群や手指へのEMS適用について)

EMSを体幹筋群や手指などへ適用することは可能でしょうか。

筋刺激することは可能です!

基本的には刺激電極の大きさや配置で任意の筋群に電気刺激は可能です。
小生が現在試作中の「筋電メディカル®EMS」でも女性の失禁の予防改善をめざして、ベルト型電極を腹部に巻き、両鼠径(そけい)部にベルト電極を配置すれば、腸腰筋や骨盤底筋群を収縮させることが可能です。手指などでは小さいベルト型電極で刺激したい筋群を2個の電極で挟む形で刺激すれば、選択的に筋刺激することが可能です。


Q 75歳です。パーキンソン病の症状を抑えるため手術して、脳深部刺激療法で脳に電極が入っていますが、筋電メディカルEMSで筋肉を増やすことはできますか?

以前、パーキンソン病の症状を抑える外科的治療法の脳深部刺激療法(DBS:Deep Brain Stimulation)という、電極を両方の脳に埋め込む手術によって、今はかなり改善し、体調も安定しています。

こんな状態の私ですが、筋電メディカルEMSは使えますでしょうか。
それというのも、ゴルフも卓球もやっているのですが、だんだんお尻の肉が落ちてきたので、なんとかこちらに筋肉をつけたいと思っています。いかがでしょうか。

ぜひ筋電メディカル®EMSの活用で、脳と体の両方を元気に!

パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質のドーパミンが低下して起こります。脳は、血液脳関門で脳内に入る物質を極端に制限して外部から侵入してくるあらゆる物質から守ろうとするため、酸素やブドウ糖など必要なものしか通常はこの関門を通過させない仕組みになっています。それ故に脳内で効く薬の開発は至難の業になり、認知症に良い薬ができないのもこのメカニズムと関係しています。

ただし、臨床で使用されているL-ドーパという薬は、この関門を通過して脳内のドーパミンの量を増やすことができるのですが、これにも限界がありそうです。

そこで、このドーパミンを脳内で合成するための“刺激”が、受けられた外科的治療法になります。脳内刺激中にEMSを腹部、臀部に与えると可能性は低いのですが、両方の刺激が干渉するかもしれませんので、脳内と筋肉の同時刺激は避けたほうが無難です。

現在、ゴルフも卓球もおやりになっているとのことですので、筋電メディカルEMSでお尻の筋肉を鍛えていただいても、全く問題はありません。むしろ運動や筋トレでドーパミンの分泌が増加することが知られており、これにより活性化される知性・感情・意欲に関わる脳部位が元気を取り戻せる可能性も出てきます。

また、我々の研究から筋電気刺激中は同等の随意運動より、力強い速筋が動員されるので、乳酸とともに体内・脳内麻薬(モルヒネの6倍以上も鎮痛作用を有する)とも呼ばれるβエンドルフィンが生成されて、運動後の爽快感、多幸感を醸し出し、精神的ストレスの緩和に繋がることが明らかになっています。
ぜひ、筋電メディカル®EMSを活用して元気になっていただけるよう、開発を頑張りますね!


Q 心臓手術後の父が寝たきりにならないようにしたい
83歳の高齢の父です。
81歳の時に、カテーテルの心臓手術を行ったのですが、その後は良好で、自宅で母とともに、穏やかに生活しております。
ただ現在、コロナ禍もあり、あまり出歩くことができなくなっています。
そこで、EMSで、筋収縮を誘発して、寝たきりにならないように働きかけたいと思っていますが、使用しても大丈夫でしょうか。かかりつけ医に相談すればよいでしょうか。

筋萎縮は進行が速いので、EMSで早め対応を!

EMSは他動的に筋肉を収縮させるもので、筋トレや糖代謝亢進、血流促進などに有効です。かかりつけ医の方と相談なさってEMSを使われることをお奨めします。心不全の患者さんや人口透析中の糖尿病患者さんも使用されています。
筋萎縮は思った以上に進行が速いので、できる限り早く対応されることをお奨めします。

 

EMSで、下腿三頭筋、前脛骨筋、足裏の筋群を鍛えるだけでなく、立つために必要な大腿四頭筋も刺激できるものがありますので、そちらをお使いになるとよいでしょう。日常の生活が自力でできていらっしゃるようであれば、この程度の刺激は全く問題なく使用できると思います。
最初は多少怖さがありますが、筋肉がピクピク動いているのが目視できるくらいから始めてください。皮膚の乾燥状態や筋肉量によって多少変わると思います。その後、1、2週間は徐々に強さを増して1カ月程度で上げていくようにされると効果的です。また、開始時は1日おきで、2週目以降は毎日行ってもよいでしょう。

 

なお、高齢者はタンパク質の摂取量が少ないので、EMSの後は牛乳またはヨーグルトなどを摂っていただいたほうが筋肉量の増大につながります。また、筋肉のグリコーゲンが選択的に消費され、かなりの量で糖代謝が起こりますので、EMS使用時の糖質制限は無用です。

 

もうすぐ小生の筋電メディカル®EMSで、安価で効果的なEMS装置を皆様に使っていただけるようになると思います。ぜひご期待ください。


Q 89歳の男性の方からの質問 その3
高齢者など、すでに筋肉が落ちてきて歩行が困難という状態でも、電気刺激を絶えず与えていくと筋肉は回復しますか?

回復します。

京大医学部でも実験していますし、論文もたくさんあります。学術的にも認められています。また、性別等関係ありません。昔は、女性だから筋肉は大きくならないとか言われましたが、老若男女関係なく効果はあります。

ギラン・バレー症候群といって、筋肉がどんどん失われていくという特異的な神経の病気があり、立つことができなくなった患者さんを一例やったことがあります。電気刺激を行ったところ、6カ月で自力で歩けるようになりました。6カ月も電気刺激すると、筋肉も十二分に大きくなります。(*)

(*)個人の方からの筋電メディカルQ&A「整形外科のお医者様からの質問(頚椎症性筋萎縮症(Keegan型)の患者)」に資料が掲載されています。


Q 89歳の男性の方からの質問 その2
電気刺激というのは、ずっとではなく、ある一定の時間流すだけで効果が出てくるのでしょうか?

短時間で大丈夫です!

一般のアスリートがトレーニングしますね。何分くらいでやっているかというと、アスリートでも、ダンベルを持ち上げたって10回3セット。1秒か2秒しかかからない。2秒の動作を10回やったら20秒、それを3セットやったって実際に脳が電気を流して筋肉を動かしているトータルの時間って1分、筋トレって1分なんですよ。

その1分をいろいろな筋肉に対して行うから、1時間ぐらいジムにいるわけですが、生理学的に考えると、1部位1分で済むんです。電気刺激でも、本当は1つの部位に2分ぐらいでいいんですよ。

そうやって、軽い電流を流しただけでも内部の筋肉としては思い切りトレーニングをしている状況を醸し出しているわけです。


Q 89歳の男性の方からの質問 その1
私のような年齢の者が、筋肉を大きくするのに運動が必要だ、何キロ散歩しろと言われても、そうそうできませんよ。

負担をかけることなく筋肉は大きくできます!

おっしゃるように、高齢者で毎日5~6キロ歩いていても、歩いているだけでは昔ほど筋肉が大きくなりません。歩くために必要な推進力が筋肉にあれば、それだけで歩くことができてしまうんです。

ですから、若かりし頃のような大きな筋肉に戻そうとするには歩くだけでは無理。そして、そのためにトレーニングするには、筋肉に負担がかかりすぎるんです。

大きな筋肉は、自分で動かす時はものすごく大きな力を使う時しか使われないようにできています。ところが高齢者は、肝心の大きな筋肉を思い切り使えなくなっているんです。

その点、電気刺激というのは面白くて、理論的にも一番、高齢者や運動できない人にとってはベストの方法といえます。

その心は、大きな筋肉にはたくさん電気が流れる、ということです。

電気刺激は、皮膚の表面から電流を中に通します。そうして電流を流してやると、オームの法則によって、普段アスリートでもなかなか使えないような太くて強い筋肉から動きます。つまり、大きな筋肉には太い運動神経があり、いわば電線が一番太い状態ですから、抵抗が少ない大きな筋肉に真っ先に電気が流れ、収縮が起きるんです。

だから、たとえば腹の筋肉がピクピクと動いている様子を見ただけで、一般の人などは、あれだけで筋肉が大きくなるはずがないと思うわけです。ところが実際は、短時間でものすごく強い力が必要な筋肉を、いとも簡単に刺激ができている、ということです。実際、乳酸がどんどんたまりますし。

本当にそれで筋肉が大きくなるというエビデンスを僕は持っています。


Q 健康食品の製造販売会社会長様からの質問
筋肉を増やすには、タンパク質が必要ですよね?

タンパク質は大事。でも、タイミングも大事なんです。

タンパク質は大事です。ですが、それだけでは筋肉は大きくなりません。筋肉には、運動が必要です。

アメリカで、体重1kgあたり1.2g以上のタンパク質をずっと摂り続けている高齢者を6年ぐらい追い続けている研究がありますが、そうやって十二分に摂っていても、運動も何もしなければ、高齢者では3年で0.5kg筋肉がなくなります。
ちなみに、タンパク質をあまり摂らない人の場合は、3年間で約0.9kg減っています。ですから、摂らないより摂ったほうが、筋肉が崩壊していくスピードが遅くなるということです。

問題は摂るタイミング。運動をして、筋肉がタンパク合成を促すような条件を作ってやって、その直後にタンパク質を摂る。タイミングが大事です。


Q 整形外科のお医者様からの質問(人工股関節置換術後の患者)
変形性股関節症の患者様に対する保存療法としてEMSによる施術を考えていますが、チタン製の人工股関節置換術を受けた患者様の術後筋力強化に使用できるでしょうか。

是非EMSをお使いください!タンパク質の摂取もお勧めです!

京大病院では人工膝関節、股関節等々の患者様に問題なくEMSを施術してきましたが、有害事象はございませんでした。

チタンなどで熱を帯びる可能性があるのは高周波の刺激であり、臨床用や、市販されているものも20Hz程度の低周波ですので、問題なく使用していただいて結構です。

日本骨格筋電気刺激研究会で作成したマニュアルでも、人工関節等に対してEMSが禁忌にはなっておりません。

そのようなわけで、是非EMSをお使いください。

またこの際、毎食のタンパク質の摂取もお勧めください。

低タンパク質、低糖質摂取の条件下で筋電気刺激をすると筋グリコーゲンは乳酸の産生とともにかなり消費されますので、EMSによる筋トレ中に極端な糖質制限をすることは避けてください。

低血糖が続けば、糖新生で筋タンパクが分解されます。同様に、低タンパク質摂取、特に朝食にタンパクが少ないと、筋タンパク合成を促進するmTOR (mammallian Target Of Rapamycin)が活性化できずに筋肥大が起こりにくくなります。

 

患者様の場合、より早き回復が求められるので、EMSの直後に市販のアミノ酸のサプリ(ホエイタンパクと糖質がほとんどのサプリには含まれています)を飲んでいただいても結構です。

アイソトープでフェニールアラニンをラベルしておいて直接筋タンパク合成率を比較した研究では、トレーニング直後のサプリ有りの場合、無しより2、3倍タンパク合成率が増加します。

これは高齢者でも男女でもほぼ差がありません!

 

ということで、アメリカスポーツ医学会のレビュー論文では老若男女関係なく、筋トレ後の必須アミノ酸摂取では筋肥大は十分可能であることが示されています。

以上、補足説明も加えてお答えします。


Q 整形外科のお医者様からの質問(頚椎症性筋萎縮症(Keegan型)の患者)
75歳になる頚椎症性筋萎縮症(けいついしょうせい きんいしゅくしょう)Keegan 型の患者様についてお尋ねします。

筋肉の萎縮はかなり高度で、右三角筋・右上腕二頭筋は徒手筋力(としゅきんりょく)テストでも外観上もかなり萎縮しており、肩棘上筋(きょくじょうきん)、肩外旋筋群(棘下筋(きょくかきん)、大円・小円筋(だいえん・しょうえんきん))肩内旋筋群(肩甲下筋(けんこうかきん))もかなり萎縮しています。
頚椎のC5-6神経が圧迫されているので、昨年、除圧術の手術を受けています。基本的には、除圧されたC5,C6の神経の回復と、上腕二頭筋・上腕三頭筋の筋力強化・維持とがうまくマッチングしますと良い結果が期待できます。

EMSについて、一般の方の場合は軽度な筋力低下からの回復だと思いますが、この患者様(術後7カ月)のような、すでに高度に萎縮した状態からEMSを使用して回復させることは可能でしょうか。
ご本人は本当に真剣で、良くなりたいと思っていらっしゃいます。

EMSで筋をトレーニング(刺激)して短期間の回復をめざしましょう!

最近の知見では、筋肉の遺伝情報を格納する筋核は一度形成されると、除神経や不活動性萎縮が進行しても、かなり長期に生き残れるとのことで、筋をトレーニング(刺激)すれば、元のサイズに割と短期間で戻ることが示されています。

このように筋記憶のメカニズムに筋核が関与していることが明らかになっており、患者様も筋核はまだ正常の状態と考えられますので、EMSを行い、サプリを併用すれば、先生が予想されているよりも早く筋肉が肥大(元の大きさになる)すると思われます。

サプリにつきましては、前述の問いで回答させていただいたとおりです。
EMSの症例についても、CT検査による筋量の比較(6カ月間EMS結果)もございます。




Q お医者様からの質問(乳がん術後ホルモン療法継続患者)
産業医で、スポーツドクターをやっております。患者さんからEMSの使用について相談を受けました件でご相談させてください。悪性腫瘍は相対的禁忌の扱いになっているようで、この患者さんは乳がんの既往歴があるのですが、現在は寛解して術後のホルモン療法のみ継続されている状況で、使用しても問題なさそうには思ったのですが、EMSで悪性腫瘍が禁忌の扱いになっている事由など、もし情報がございましたらご教示頂けましたら幸いです。

ぜひEMSをお奨めください!

小生が手掛けている筋電メディカル®EMSはトップアスリートから寝たきり患者様までのセルフケアを目標にしています。

 

がん患者様に対しても、自動的であれEMSによる他動的運動でも心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)が心筋から運動中に分泌されることで上昇した血圧を抑制しようするので、運動後の血圧が低下することが分かっています。実はこのANPは京大の臨床試験で転移しやすい肺がんの患者様に投与したところ、40%近く転移が抑制できたことが報告されています。心臓がんで死んだ人がいないのはまさしく、心臓自身がANPを分泌しているからです。

 

EMSでも、特に小生が開発している大筋群の筋収縮が惹起できる場合、同様な効果が期待できます。さらに、EMSは速筋を選択的に動員できるので、各種のマイオンカイン(脳由来神経栄養因子、IL-6など)とβエンドルフィンが有意に上昇します。爽快感や多幸感を醸してくれるだけでなく、NK細胞の活性を有意に高めることも報告されているので、ANPと相まってがんの転移の抑制や治療に大きな役割の果たす可能性があります。ぜひ、EMSをお奨めいただければ幸いです。


Q アスリートの事故による損傷セルフケアについて
EMSの件でご相談です。2カ月前に膝を受傷し、半月板(はんげつばん)断裂にて現在保存的に治療中です。元々学生時代に競泳をやっていて、数年前にマスターズ競技に復帰して以来、現在も競技を続けており、競技への復帰を目指して治療とリハビリを行っているのですが、少しトレーニングで負荷をかけただけで関節水腫(すいしゅ)となってしまい、非荷重のリハビリ程度の運動の許可しか出ない状況です。大腿部、臀部の筋肉に左右差が出てきており、リハビリの観点からも非荷重の運動だけでは限界を感じている状況です。また長期的にも、膝の深屈曲動作は避けるように言われており、競技復帰を考えた際に、膝関節を使わずしてトレーニングで大腿部の速筋を刺激して筋肥大させるのは難しい気がしており、EMSを取り入れられないかと考え始めています。
ただ、どういうものを使って、どういう手法や頻度でやればよいのか、というところが全く分からず、市販の機器を購入してみようか…など考えたりしていますが、まずは森谷先生にご相談できればと思いました。

大変恐縮なのですが、個人で使用できるEMSの製品やトレーニング方法など、ご教示頂けませんでしょうか。

そのとおり、EMS手当はイチオシです。

半月板断裂で保存的治療を続けられておられるとのことですが、イチオシで筋電気刺激をお奨めします。小生が特許を取得している会社の臨床用のEMSなら膝関節をのばしたまま、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)とハムストリングスを同時に刺激することが可能で、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)と前脛骨筋(ぜんけいこつきん)も同様です。
市販品でも、Leg Beltがついているものは、大腿四頭筋、外側広筋(がいそくこうきん)の十分な筋トレが可能ですが、ハムを鍛える時は電極の刺激部位を変えて再度、EMSを実施することになります。小生、目下この臨床用のEMS以上に効果的なEMSをディスポ電極でしかも、安価で提供できるように開発中です。まだもう少し時間がかかるので、現時点では市販品でもLeg Beltがついているものをお奨めします。トータル20分程度のトレーニング時間となっていますが、10分でも大丈夫です。隔日で行い、最初は到達レベルを20としたら、レベル7〜10で始められて、2週間後くらいから毎日でもOKです。1週ごとに刺激レベルを1ずつ上げて、最終的にはレベル15を目指せば十分だと思います。免荷の状態でも速筋は神経線維が太く、刺激電流は大きい速筋ほど電線が太いので、オームの法則で最も抵抗が小さい速筋が選択的に刺激されます!頑張ってくださいね。


Q 人工関節が入っていても大丈夫でしょうか?
骨折してからすっかり弱ってしまった母です。元気がないので、なんとかしてあげたいと思い、リハに行く以外にも自宅でケアをしたいと思っています。EMSで手当てを考えていますが、現在90代半ばで、股関節に人工関節も入っています。そのような金属が入っていても、EMSで電流を流しても大丈夫でしょうか。知り合いの高齢者達は、人工関節が入っている人が殆どです。人工関節をやっている人が毎日どれだけの電流を流していいものか教えていただけるとありがたいです。

大丈夫です!
人工関節等には全くEMSは影響しないので、大丈夫です。EMSの電流は筋肉の筋小胞体というところに貯蔵されているカルシウムを放出する刺激になり、これが筋線維をスライドさせて筋収縮が起こります。刺激が来ない時はこのカルシウムが元の筋小胞体に取り込まれて筋肉が弛緩します。この繰り返しがEMSです。この電流は微量で人工関節に熱が発生したりするほどのレベルではありませんので、最大刺激しても大丈夫です。
実は、うちの家内も両股関節に人工関節が入っていますが、私が開発したEMSを結構なレベルで刺激していますが、全く問題はありません。EMSが禁忌なのは心臓ペースメーカー埋め込みがある方です。それ以外は基本的にある程度の運動ができる方であれば問題なく使用できます。


Q 母をなんとか助けてあげたくて
「京大の筋肉」愛読者です。87才の母のことで相談させてください。
最近の母は更に歩行困難になってきました。10年前に脊柱管狭窄症を発症。何とか自助努力で電車で3つ先の駅まで筋肉をほぐすためマッサージ店に通ってましたが、夏の暑さとコロナのせいで通うパワーが無くなり断念。腰の傷み、寝起きの筋肉痛も強くなり、10分程度も歩行するのがしんどくなってきました。駅から自宅まで他人の玄関先の階段で腰を下ろして休みながら歩いています。ただし幸いなことに睡眠中は痛みは無いようです。原付バイクもまだ乗れていますが立って歩くこと、痛みのために更に歩かなくなり益々筋力低下中です。「気丈」な母だけになんとかしてやりたいと娘ごころに思っています。
EMSは類似のお品が市販されていますが自分自身もそれなりの年なので、一緒に筋力強化したいのです。どうやったら先生が著書で書かれている器具を入手できるのでしょうか?母はこんな状態なので通院は難しいです。自宅でこれで筋力強化を期待したいのですがどうすればよろしいでしょうか? 森谷先生と連携されているクリニック等どこかにありませんか? ご相談できる方がそばにいると助かります。

僕の気持ちも一緒ですよ
僕の著書にもある最新理論に基づいた筋電メディカル®EMSの商品ができるのは最短で今年の夏ごろになるでしょう。コロナ禍でかなり遅れています。病院でEMSを受ける場合、外来で診察を受けて必要な処置がなされるので、足腰が弱っているだけでは、診療の対象にならないかもしれません。特に基幹病院は難しい重症例がメインになります。実は僕の4番目の姉(80歳)が糖尿と運動不足で足が弱っていたのですが、現在市販のEMSを使い始めて、むくみもなくなり、足腰がしっかりしてきたと実感してる旨、今年の年賀状に書いてありました。

現在開発中の製品は、医療用機器効果で家電価格、かつ電極はディスポ―ザル仕様で衛生性にも配慮しています。
僕には、80歳以上の4人の姉がいますが、その姉たちが、足腰が強くなったよと嬉しそうな声をあげているのを想像しつつ励んでいます。

Q 糖尿病血糖コントロールと筋肉の関係を教えてください。

筋肉は最も大量の糖質と脂肪を消費する“臓器”です。
我々が摂取する糖質の70%は筋肉で、20%が脳で消費され、残りの10%を心臓、腎臓、その他の臓器で消費します。 特に、糖尿病は筋肉の代謝疾患で、一日中、運動せずに座ったままだと筋肉が糖を十分消費しきれず、余った糖質は膵臓を酷使してインスリンを分泌し、糖代謝を促進しようとします。運動不足の方は来る日も来る日も運動しないので余剰の糖質は上述のメカニズムで膵臓を酷使し続け、やがて10年から20年かけて糖尿病が発症するのです。歩くだけで血糖は安静よりも3倍も消費されます。 EMSでの電気刺激なら速筋(糖質と水が結合したグリコーゲンを大量に貯蔵)を刺激するのでグリコーゲンが分解され、その分解されたグリコーゲンは運動後に血中のブドウ糖を取り込んで再合成されるので、運動後の血糖値が抑制されるのです。 電気刺激や筋トレでは強度にもよりますが安静時の10倍以上も糖代謝が起こります。


Q 筋肉をつくると認知症に効果が見込まれるとありますが、具体的にどのようなことなのでしょうか。

最近の研究では、運動トレーニングで筋肉が活動している時に、筋肉から遊離したイリシンの作用でヒトの認知機能や記憶を司り海馬内に「脳由来神経栄養因子(Brain Derived Neurotrophic Factor: BDNF)の遺伝子が発現することが明らかにされています。人や動物実験でこの遺伝子は海馬に新しい神経細胞を増殖したり、学習・記憶機能を亢進させることが報告されています。それ以外にも認知機能に寄与するインスリン様成長因子(IGF-1)が筋トレで増加することが報告されており、アルツハイマー型認知症を発症させるβアミロイドと逆相関することが明らかになっています。つまり、筋トレはBDNFやIGF-1を増加させることによって認知機能の維持改善やアルツハイマー型認知症の予防・改善につながることが臨床試験でも明らかになっています。


Q EMSは何分の使用・どのくらいの期間(何日おき)の使用で効果が現れるのでしょうか?使用者本人で自覚できるような効果、または測定器などで明確になる効果を教えてください。

ヒト試験の結果ではEMSを20分(主に筋肥大)もしくは30~40分(糖・脂質代謝、脳由来神経栄養因子)週5日、8週間で統計学的にも有意な差が実現できます。これらの臨床試験では超音波装置での筋厚、筋力測定装置による各筋群の最大筋力測定、歩行速度、QOL等が大幅に改善したことを国際誌の論文で報告しました。また、採血により得られた血糖値の有意な減少や記憶や認知機能を向上させる脳由来神経栄養因子の遺伝子が有意に増加して、体脂肪の減少と筋肉の増量も有意に起こります。
ただ、これらの検査や測定は臨床試験で行うもので、一般的には自覚QOL、歩行速度、階段の昇り降り、などを介して効果を自覚していただくのが妥当だと思います。 ちなみに、現在いろいろなところで販売されているEMS機器は、一般的には約20分間の使用を原則としていますが、学術的には筋肉量アップには正味5分間の刺激で十分だと思っています。 なぜかというと、ウエイトトレーニングでは重い負荷を10回3セット使ってトレーニングするのが原則です。この場合、1回重量物を持ち上げた時に筋肉が活動している時間は長くて2秒程度です。10回やって20秒、3セットやってもトータルで60秒。つまり筋トレは筋肉を1分間強く刺激すれば筋肥大が起こせるのです。EMSは原理的には、もっとも太く強い筋線維を選択的に刺激できます。なぜなら、この筋線維は太い神経によって支配されており、EMSのように皮膚表面から内部に電流を流すとオームの法則により、太い神経は最も電気抵抗が小さいので、これらの筋線維が活動することになります。これが高齢者にも筋トレ効果が享受できる理由なのです。 刺激強度や年齢、その方の体力などによって効果の出方が異なりますが、基本的には運動不足の人ほど効果が出やすいことは報告されています。多くの研究で6~8週間で顕著な効果が報告されています。使用頻度も段階的に増やしていくのが一般的です。


Q EMS使用時は、やはりアドバイザーが付いていたほうがいいのでしょうか。

一般に市販されている低周波治療器と同じ家電品と同じなので、ガイドブックを見て使用すれば何ら問題はないと思います。


Q 人の年齢や体力により強度、周波数等変える必要があるのでしょうか?またそこに応じてこれ以上の強度・周波数・時間を使用するのは危険、という限度のようなものがあるのでしょうか。

基本的には老若男女、筋肉は太い細いはあってもほぼ同じ構造ですので、筋肥大では最適な20Hz前後、エネルギー代謝を亢進するには4Hzがベストです。京大時代に、森谷が数百名の実験や臨床で使っていたEMSでの有害事象はゼロです!筋トレと異なり筋肉に重い外部負荷をかけて収縮させるわけではなく、「力こぶ」を作るような刺激なので関節や筋肉を傷めることは一切ありません。


Q EMS機器(電源等)の定期的なメンテナンスは必要でしょうか?不特定多数が使用する場合です。

EMS機器は故障や劣化する部分はあまりないと考えますので、定期的なメンテはあまり必要がないと考えております。