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筋電メディカル徒然日記

2022年05月27日

徒然日記 70
知識を得る

まだまだ連休で旅をするのが怖い!それに、何も旅をするのに連休を使わねばならない年齢でもない。
先日、高松から今年度の催事と私の出席を促すスケジュール表が届いた。連休前である。そこには「あくまでも今、現在の予定です!万が一の事があれば、中止せざるを得ない場合がありますので、ご了承ください」と添えられてある。この2年、祖父の故郷で菊池寛記念館のある高松には、家族を連れては行っていない。コロナが少々の時にひとりで一度行ったきりだった。香川菊池寛賞も受賞者に向けてのコメントを書き送り代読してもらったくらいだ。
家族と行く時は、途中京都で物見遊山をし、2泊くらいして高松に入るのが常だった。が、この2年でその癖もなくなりつつある。
 
さて、今年から来年の頭までの高松行きのスケジュールが3本決まっていた。あくまでも予定である。その内の2日は、私の講演も含まれる。先日、高松からわざわざ東京に来られて、講演をしてくれまいかとのご依頼があったので今年度は高松で3回私の講演がある。ただ、毎日のテレビニュースを見ているとどうも以前のように感染者が増えてきそうである。高松ももっとも多い感染者が連休後に報告されていた。スマホの予定表には、“?”入りで旅の日を入れてあるが、どうなるか近くにならないとわからないようだ。
 
連休は、暇を持て余した。週に2度のドラムの練習は、恐々地下鉄に乗りスタジオ通いをしたが、連休だけは何も予定を入れなかった。私の住まいは、海辺である。勘違いされるといけないので書いておけば、砂浜でもテトラポットのあるような岩場ではない。江戸時代の絵図を観ると、江戸湾には、ちょうど江ノ島のような島が3つ寄せ合うような形で描かれている。佃島、御料地、そこに石川島と書かれた島があり、その島に私は今住んでいることになる。が、もう島は飲み込まれ、どこからどこまでが島だったかわからない。東京は、東洋のヴェニスと呼ばれていたが、今でも橋から橋へと繋がり渡るから、江戸時代の面影はない。隅田川の河口は、埋め立てられ河口らしい広さがなく、海が運河の形になった。町の名前だけが、面影をのこす。例えば、湊、入舟、浜町、砂町などがそうだ。
 
暇を持て余し、あまり入ったことのないスポーツ用品の店に入ってみた。デカい!その売り場だけで、銀座三越のワンフロアーの半分はある。そして、スポーツ用品がジャンル分けになっていた。一番大きなスペースが、ジョギング用品の売り場で各メーカーのジョギングシャツ、パンツ、シューズが展示されてある。そう言えば、私の住まいの海には2本平行した道がある。1本は、海(河?)に面し、もう1本は私の棲家の土地を解放している。私と同様に、連休を持て余している人たちが、ジョギングウエアにパンツ、でかでかとマークの入ったシューズを身に着けて走っている。走る広告塔だ!走ることは、よいことだ!しかし、私が中学・高校時代に陸上部で走っていた無知な走り方だと、かえって躰を壊しそうだ。ウエアがよければ、健康だ!なんて無理な話。走るなら科学的根拠、そうエビデンスの知識を得て、走って欲しい!なぜなら、人生は長いから、躰を壊すと辛いと思う!

高松市菊池寛記念館名誉館長
文藝春秋社友
菊池 夏樹