2022年10月28日
徒然日記 92
ペンの力
4カ月くらい前だったろうか、一般社団法人日本ペンクラブから手紙が届いた。
「ロシア侵略問題、言論表現の自由が岐路に立たされている。そこで会報特別号創刊3年目を出すことになった」と書かれている。この時期だからテーマは『ペンの力』、ペンクラブらしいテーマだ。
9月に会報が届いた。278通もの寄稿があったと前書きにはある。私もその中のひとりだった。ペンクラブは、P.詩人たち、E.編集者や役者さん、脚本家、芸術家等々、N.は、作家やジャーナリスト等の人たち、表現者の集まりで組織されている。ペンを万年筆のような書く物と思われているが「P.E.N.club」である。
ほとんどの会員の方は、書くプロと言ってもいい。文字数は200字と限定されている。物語性を入れて200字は、なかなかプロでも難しい注文である。赤川次郎氏、石田純一氏、海江田万里氏、桂歌蔵氏、人間国宝神田松鯉氏、難波利三氏、三田誠広氏、森詠氏、森絵都氏、吉岡忍氏まだまだ錚々たる会員が投稿している。
めったに書かない私だが、テーマがテーマだけに、今回は書いてみようと思った。なぜならば、昔から言われている「ペンは、強し!」が少々違ってきたからで、パソコンが誰でも使えるようになって「いったいペンの力は強いか」が疑問になったことと、多くの方がロシアとウクライナ問題を題材にするだろうと思ったからだ。
紙面は、あ・い・う・え・お順に名前が並んで構成されている。ペンクラブは、会員は平等だからだ!他人の書かれた原稿は、勝手に使えば知識財産保護法、いわゆる著作権問題に抵触する。ついでに書いておけば、著作権は、永久権で売買、相続等が出来る。「あの作品は、50年経ったから著作権が切れた!」と、言う人がいるがそれは間違いで、著作者の死後50年経てば『憲法の知る権利』を優先しよう!そのためには、遺族は50年も著作権でお金をもらえる権利を持ったのだから、著作権は持ったまま『お金を頂く権利は、50年にしよう』というもので、よく間違って解釈されている。
手紙も、もらった人は所有権である。著作権は書いた人にあるから、勝手に発表出来ない。発表する時は、著作権者の許可が必要なのだ。
ところで、人間国宝の神田松鯉氏の後に記された私の書いた『ペンの力』を下に記します。
タイトル:ペンは心理も残す
約1世紀前、世界中を席巻した感染症について菊池寛は『マスク』と題し書いている。「自分は感冒に対して、脅え切って、外出する時ガーゼを沢山詰めたマスクをし、丁寧にウガイをした。一個の文明人として真の衛生家であり、誇りさえ感じた。暫らくたってさすが自分も、マスクをつけなかった。すれ違った青年がまだ黒いマスクを付けていた。妖怪的醜さを感じた。自分が青年を不快に思ったのは、強者に対する弱者の反感ではなかったか」
今、コロナが収束しつつある、外人も観光に来る。マスクを付けるか否か、国民に委ねられているのだが!