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筋電メディカル徒然日記

2021年09月03日

徒然日記 34
お医者様

最近のテレビニュースには、いろいろな病院のドクターが顔を出す。見慣れたドクターもいれば、おや、初めてだなと思うドクターもいる。コロナ蔓延を報じるために、テレビ局も忙しいドクターを口説いて出演依頼をしているのがわかる。最近は自宅療養者のために奔走している若いドクターのドキュメントも多くなった。
 
実は、コロナ騒ぎが始まって医療崩壊という言葉が出始めた頃に、まさか日本でこんな風になるとは思っていなかった。医療の崩壊が先進国で起きるなんて思ってもみなかった。いまや、夜中まで大勢で酒を飲み、マスクをはずして大声で喋りながら飯を食うとこうなるぞ!と脅されている気分になる。
確かに都民、市民、国民が悪い!自分も含めて反省せねばならない!言い訳は、聞かない!自分か他者が命を落とすからだ。自分が病院で助かったとしても、その裏に何万人か死の危険にさらされている人がいるのだ。私は下戸だから言えるのだが、ひと月でも、酒をやめろ!家でカップラーメンでもいいから飯を食え!闇で店を開けるな!大声で喋っている客は追い出せ!死だぞ、人殺しになるんだぞ!
 
私は、週に2回、都の西北江戸川橋に行く。早稲田大学に歩くと20分くらいの所だ。その交差点に大きいコーヒーチェーン店があって、用事の前に立ち寄る。そこには、多くの若者がパソコンを持ってきて仕事をしている姿を見かける。ほとんどの客がひとりで、プラスチックボードで囲われた、まるで競馬のスターティングブロックのような所に陣取り、夢中でパソコンに向かっている。遠目で見える画面もゲームをやっているわけでもなさそうで、書類が液晶に映っている。
私は、早く自宅の近所に戻った時には、はす向かいにあるビルの中にあるコーヒー店に寄る。ここの光景も同じで、私みたいにパソコンも持たないでボーッとしている人は少ない。赤坂溜池にある喫茶店に長年通っているが、ここもパソコン族が多くなった。
このパソコン族、大学生から40代の人が多い。最近の若者は、渋谷や原宿、新橋あたりで大声を出す!なんて大人たちは、言っているが、そんな様子はない。むしろワクチン接種の機会も遅く、万が一を考えているようで、お行儀がすこぶる良い。たまには、マスクを取って、若いから耳も良いはずなのにデカい声を張り出す連中もいないことはないが、問題は、50代の半ばから60歳代の中年組のお行儀の悪さだ。多少の飲み代に困らず、「おねえちゃん」の居る店にたまに顔を出せる輩が一番悪いように思える!大声間接殺人鬼かも知れない。
 
パソコン族への心配だが、会社の往復もせず、一日パソコンの前に座っているから筋肉がどうなるか、他人事ながら心配になる。夜中に湾岸をジョギングする風景が多くなってきたが、長距離に向く筋肉を遺伝で持っている人はともかく、私のように短距離用遺伝筋肉の持ち主の場合は、ジョギングくらいでは、速筋が大きくならない。100メートルを全速で20回から50回も走るのは、サラリーマンになってからでは辛い。自分が長距離向きの筋肉か短距離向きの筋肉か子供の頃を思い出して、筋トレをする。これがいいような気がする。

高松市菊池寛記念館名誉館長
文藝春秋社友
菊池 夏樹