2022年12月02日
徒然日記 97
老いの予防のひとつ
私は、70代半ばを過ぎた!人間は、かならずこの世を去る運命にあります。どうせ世を去るならば、気持ちよく、悔いなく、去りたいと私は思っているのです。けして、抗おうと思っているわけではありません。そのために、多くの医学者や研究者たちが日夜努力を惜しまず、医学のスピードある進化に貢献されているわけです。
なんて、大上段に構えすぎました。私は、長い間文学の道をひたすら歩いてきただけです。ただ、医学という学問があるように、文学も学問のひとつなのです。そして、このふたつの学問に共通するところがあります。角度は違いますがターゲットが『人間』なのです。
文学も多少は医学的知識が必要です。パソコンが普及したおかげで少し異なるかも知れませんが、モノを書く集中力は、4時間くらいが限度でしょう。多くの作家の担当をしてきて、我々編集者は、担当作家が、一日何枚原稿を書けるかを計算する習性があります。それでないと発売日に間に合わないことになるからです。パソコンが無い時代は、現代小説ならば1時間に4~5枚が平均のように思いました。時代小説ならば、時代考証等書きながら調べることがあるので、1時間に1枚と胸算用をしました。
ここまでは、私自身の言い訳です。私は、モノを書く前に珈琲を飲みながら、ゆっくりと構成を考えます。また、4時間で原稿を持ち越す時も珈琲を飲みながら、頭の中を整理します。
珈琲には、医学的見地からも沢山の効用があるようで、森谷敏夫京大名誉教授が書かれた本『京大の筋肉3』には「コーヒー」についての項目があります。そこには、珈琲を全く飲まない人が糖尿病になる確率を1とすると、1日1~3杯で0,98、4~5杯で0,7、6杯以上で0.46と糖尿病になる確率が下がる。また、65歳以上の人の認知低下度は、年齢にして7歳の差が出、自律神経の交感神経と副交感神経ともに活発になるという研究結果があるそうです。
それに『京大の筋肉』の1には、筋肉のためには、大豆タンパクより乳製品がより良い、ホエイプロテイン(乳清タンパク)が入っているからだそうです。私は、これを読んでからあの小さなプラスティックに入ったミルクと書かれた米国では禁止されているものを入れず、カフェオレかカフェラテを頼むことにしています。厨房の中を見るとかならず牛乳を入れているからです。
赤坂のオフィスから1分の場所に、珈琲卸しの凄腕の営業マンが開いている珈琲店があります。私が通っている店で、日本で一番美味しい珈琲を出す店だと思っています。牛乳の入っている珈琲は、600円といまやリーズナブルな値段です。この店の特徴は、カレーも美味い!友人老人たちのサロンでもあります。
江戸川橋の駅の近くにも友人老人化したチェーン珈琲店があります。長老は、今年80歳、以前から糖尿病で椅子から立ち上がるのもしんどい状態で、歩いていても覚束なく見えるのです。この店の珈琲は330円ですが、たった270円の差しか無いのに大違いですねぇ。